[主催]
日本現代詩歌文学館振興会、一ツ橋綜合財団、北上市、北上市教育委員会
[第1回授賞年]
1986年
[解説]
日本現代詩歌文学館振興会は、現代詩歌文学の振興に寄与すべく、1984年、岩手県北上市によって設立。作家・井上靖(1907~91年)が最高顧問に就任した。2年後の86年、井上の提唱により「詩歌文学館賞」を創設。詩、短歌、俳句の3部門に分かれ、前年中に刊行された最も優れた作品集に贈られている。選考は、全国の詩歌人、詩歌専門誌や文芸誌編集者など約1000人からの推薦をもとに候補作を選び、各部門3人の選考委員の審議を経て、各部門1点を決定。受賞作は集英社の文芸誌「すばる」に掲載される。90年に竣工した日本現代詩歌文学館は、詩歌専門の総合文学館としては全国唯一のもので、明治以降の日本の詩、短歌、俳句、川柳の作品集やアンソロジー、評論集、研究書、同人誌などを収集・展示しており、常設の井上靖記念室もある。また、文学館に隣接して、俳人・山口青邨(1892~1988年)の旧宅である三艸書屋と雑草園も復元公開されている。
[ジャンル]
詩歌:詩・短歌・俳句の3部門
[募集形態]
非公募
[結果発表]
例年、3月の発表。
[賞品賞金]
正賞として鬼剣舞手彫り面、副賞として賞金各100万円。
[選考委員]
(2018年まで)詩部門:以倉紘平(詩人)、中本道代(詩人)、野村喜和夫(詩人)、短歌部門:栗木京子(歌人)、内藤明(歌人)、松坂弘(歌人)、俳句部門:岩岡中正(俳人)、大峯あきら(俳人)、加藤瑠璃子(俳人)
[最近の結果]
詩部門:鈴木東海子「桜まいり」、短歌部門:尾崎左永子「薔薇断章」、俳句部門:茨木和生「真鳥」(第31回、2016年)、詩部門:八木忠栄「雪、おんおん」、短歌部門:来嶋靖生「硯」、俳句部門:大牧広「正眼」(第30回、2015年)、詩部門:北川朱実「ラムネの瓶、錆びた炭酸ガスのばくはつ」、短歌部門:玉井清弘「屋嶋」、俳句部門:柿本多映「仮生」(第29回、2014年)、詩部門:中上哲夫「ジャズエイジ」、短歌部門:雨宮雅子「水の花」、俳句部門:有馬朗人「流轉」(第28回、2013年)、詩部門:須藤洋平「あなたが最期の最期まで生きようと、むき出しで立ち向かったから」、短歌部門:佐藤通雅「強霜 こはじも」、俳句部門:宇多喜代子「記憶」(第27回、2012年)、詩部門:須永紀子「空の庭、時の径」、短歌部門:柏崎驍二「百たびの雪」、俳句部門:大峯あきら「群生海」(第26回、2011年)、詩部門:有田忠郎「光は灰のように」、短歌部門:田井安曇「千年紀地上」、俳句部門:星野麥丘人「小椿居 せうちんきよ」(第25回、2010年)
[主催者HP]
http://www.shiikabun.jp/
(2016年10月時点)