[主催]
山口市
[第1回授賞年]
1996年
[解説]
詩人・中原中也(1907~37年)の業績を顕彰することを目的として、新鮮な感覚を備えた優れた現代詩の詩集に対して贈られている。前々年の12月から前年11月までに刊行された詩集(奥付入りの印刷されたものに限る)の中から、公募および主催者が依頼した出版社、報道機関等の推薦によって候補が選ばれ、選考委員の審議を経て決められている。公募は中原中也記念館に、同じ詩集3部を送付する。例年、選考会は、中也が結婚式を挙げた湯田温泉(山口市)の旅館西村屋の「葵の間」で開催され、贈呈式は、生誕日の4月29日に行われている。中原中也は山口県山口町(当時)の生まれ。父は陸軍軍医だった。小学校時代から短歌を始め、やがてダダイズムに傾倒して詩作に転じる。詩集「山羊の歌」、同「在りし日の歌」、訳詩「ランボオ詩集」などを遺したが、享年30歳で没した。生前はあまり評価されなかったが、友人の小林秀雄(1902~83年)や大岡昇平(1909~88年)らの尽力もあり、次第に高い評価を得るようになった。現在では、近代文学における代表的抒情詩人の一人に数えられている。
[ジャンル]
詩歌:詩集
[募集形態]
公募(刊行された現代詩の詩集)/非公募(出版社、報道機関等の推薦)
[結果発表]
例年、12月の締め切りで、翌年2月の発表。
[賞品賞金]
正賞として中原中也ブロンズ像と、副賞として賞金100万円。
[選考委員]
荒川洋治(詩人)、井坂洋子(詩人)、佐々木幹郎(詩人、中原中也研究者)、高橋源一郎(作家)、蜂飼耳(詩人)
[最近の結果]
カニエ・ナハ「用意された食卓」(第21回、2016年)、岡本啓「グラフィティ」(第20回、2015年)、大崎清夏「指差すことができない」(第19回、2014年)、細田傳造「谷間の百合」(第18回、2013年)、暁方ミセイ「ウイルスちゃん」(第17回、2012年)、辺見庸「生首」(第16回、2011年)、文月悠光「適切な世界の適切ならざる私」(第15回、2010年)
[主催者HP]
http://www.chuyakan.jp/09syou/09main.html
(2016年10月時点)