[主催]
前橋市、萩原朔太郎賞の会
[第1回授賞年]
1993年
[解説]
群馬県前橋市の市政100周年を記念して、1992年に創設された文学賞。前橋市出身の詩人・萩原朔太郎(1886~1942年)の業績を永く顕彰し、併せて日本文化発展に寄与するとともに、市民文化の向上に資することを目的とする。現代詩を対象として、前年8月から当年7月までの1年間に発表された詩集の中から選ばれる。第1回(93年)受賞は、谷川俊太郎「世間知ラズ」。 以後、第2回(94年)の清水哲男「夕陽に赤い帆」、第3回(95年)の吉原幸子「発光」、 第4回(96年)の辻征夫「俳諧辻詩集」、第5回(97年)の渋沢孝輔「行き方知れず抄」と、すでに実績を積んだ詩人の作品が選ばれてきたが、やがて第8回(2000年)の江代充「梢にて」、第9回(01年)の町田康「土間の四十八滝」など、次世代以降の詩人たちにも贈られるようになってきた。萩原朔太郎は北曲輪(きたくるわ:現・前橋市千代田町)の生まれ。中学時代から短歌を始めたが、のちに詩作に移り、1917年に「月に吠える」を発表して一躍注目を浴びる。続く「青猫」(23年)、「純情小曲集」(25年)などとともに、研ぎ澄まされた感覚表現に溢れるその口語自由詩は、日本の近代文学における象徴詩・抒情詩の頂点とされ、以後の詩壇に大きな影響を与えた。
[ジャンル]
詩歌:詩集(現代詩)
[募集形態]
非公募
[結果発表]
例年、9月ごろの発表。
[賞品賞金]
正賞の萩原朔太郎像(ブロンズ像)と、副賞として賞金100万円。
[選考委員]
佐々木幹郎(詩人)、建畠晢(詩人、美術評論家)、松浦寿輝(詩人、小説家)、三浦雅士(文芸評論家)、吉増剛造(詩人)
[最近の結果]
日和聡子「砂文(すなぶみ)」(第24回、2016年)、川田絢音「雁の世」(第23回、2015年)、三角みづ紀「隣人のいない部屋」(第22回、2014年)、建畠晢「死語のレッスン」(第21回、2013年)、佐々木幹郎「明日(あした)」(第20回、2012年)、福間健二「青い家」(第19回、2011年)、小池昌代「コルカタ」(第18回、2010年)
[主催者HP]
http://www.city.maebashi.gunma.jp/kurashi/230/263/265/p001709.html
(2016年10月時点)