[主催]
朝日新聞社
[第1回授賞年]
1974年
[解説]
作家・大佛次郎(1897~1973年)の業績を顕彰して創設された文学賞。小説、戯曲、歴史記述、ノンフィクションなど、ジャンル不問で散文作品全般に対して贈られている。前年9月からの1年間に刊行された作品の中から、一般読者による推薦(9月末の締め切り)も合わせて候補作が選ばれ、選考委員の審議を経て決定される。第1回(74年)は中野好夫「蘆花徳冨健次郎」と 梅原猛「水底の歌」、その後、山川菊栄「覚書 幕末の水戸藩」(第2回、75年)、陳舜臣「敦煌の旅」(第3回、76年)、堀田善衞「ゴヤ」、丸山眞男「戦中と戦後の間」(第4回、77年)と続く。大佛は神奈川県横浜市生まれ。27歳で「鞍馬天狗」の第1作「鬼面の老女」を発表、27年から東京日日新聞に連載した画期的な時代小説「赤穂浪士」がヒットして、一躍文壇に名を成した。フランス4部作と称される「ドレフュス事件」「ブゥランジェ将軍の悲劇」「パナマ事件」「パリ燃ゆ」などノンフィクションも大作揃いで、朝日新聞連載の「天皇の世紀」が絶筆になった。ペンネームは鎌倉・長谷の大仏の裏に住んでいたことによる。
[ジャンル]
散文作品全般
[募集形態]
非公募(読者推薦もあり)
[結果発表]
例年、12月中旬の発表。
[賞品賞金]
賞牌と副賞として賞金200万円。
[選考委員]
後藤正治(ノンフィクション作家)、佐伯一麦(作家)、田中優子(法政大学総長)、船橋洋一(本社元主筆)、鷲田清一(哲学者)
[最近の結果]
金時鐘「朝鮮と日本に生きる」(第42回、2015年)、長谷川郁夫「吉田健一」(第41回、2014年)、乙川優三郎「脊梁山脈」(第40回、2013年)、 水村美苗「母の遺産」(第39回、2012年)、司修「本の魔法」(第38回、2011年)、渡辺京二「黒船前夜」(第37回、2010年)
[主催者HP]
http://www.asahi.com/shimbun/award/osaragi/
(2016年10月時点)