[主催]
講談社
[第1回授賞年]
1958年
[解説]
「群像」は1946年創刊の月刊文芸誌。58年に創設されたその新人賞は、多くの文芸誌文学賞が小説部門一本なのに対し、評論部門も設けているのが特徴だ。応募作品は未発表のものに限り、枚数制限があるだけで、梗概(こうがい)添付の必要もない。ただし、各部門とも一人一篇の応募までとなっている。大庭みな子「三匹の蟹」(第11回、68年)、李恢成「またふたたびの道」(第12回、69年)、高橋三千綱「退屈しのぎ」(第17回、74年)、林京子「祭りの場」(第18回、75年)、村上龍「限りなく透明に近いブルー」(第19回、76年)、村上春樹「風の歌を聴け」(第22回、79年)など、多数の才能ある作家を輩出。一方、評論部門も秋山駿「小林秀雄」(第3回、60年)、柄谷行人「〈意識〉と〈自然〉―漱石試論」(第12回、69年)、中島梓(栗本薫の別名義)「文学の輪郭」(第20回、77年)と、多くの文芸評論家を世に送り出してきた。なお、評論部門は第59回(2015年)より「群像新人評論賞」として独立。文学賞は春、評論賞は秋に発表されることとなった。
[ジャンル]
小説、評論随筆
[募集形態]
公募小説:400字詰70~250枚以内、評論:400字詰70枚以内
[結果発表]
群像新人文学賞は、例年10月末の締め切りで翌5月(6月号)の発表。群像新人評論賞は、4月末の締め切りで11月(12月号)の発表。
[賞品賞金]
小説部門、評論部門とも副賞として賞金50万円。
[選考委員]
文学賞:青山七恵(作家)、高橋源一郎(作家)、多和田葉子(作家)、辻原登(作家)、野崎歓(作家)/評論賞:大澤真幸(社会学者)、熊野純彦(哲学者)、鷲田清一(哲学者)
[最近の結果]
文学賞:崔実(チェ・シル)「ジニのパズル」(第59回、2016年)、乗代雄介「十七八より」(第58回、2015年)、横山悠太「吾輩ハ猫ニナル」(第57回、2014年)、波多野陸「鶏が鳴く」(第56回、2013年)、岡本学「架空列車」(第55回、2012年)、中納直子「美しい私の顔」(第54回、2011年)、淺川継太「朝が止まる」、野水陽介「後悔さきにたたず」(第53回、2010年)/評論賞:当選作なし(第60回、2016年)、荒木優太「反偶然の共生空間」(第59回、2015年)、群像新人文学賞・評論部門:当選作なし(第57回、2014年)、当選作なし(第56回、2013年)、当選作なし(第55回、2012年)、彌榮浩樹「1%の俳句」(第54回、2011年)、当選作なし(第53回、2010年)
[主催者HP]
http://gunzo.kodansha.co.jp/awards
(2016年10月時点)