[主催]
中央公論新社
[第1回授賞年]
2006年
[解説]
中央公論新社(1999年に中央公論社から改称)が、創業120周年を記念して創設した新しい文学賞だが、じつは長い歴史を持っている。45年に鎌倉に住む文士たちが始めた貸本屋(のちに出版社)、鎌倉文庫が翌46年に創刊した女性雑誌「婦人文庫」が主催する「女流文学者賞」がそのルーツ。第1回(46年)の平林たい子をはじめ、林芙美子、円地文子、壺井栄、宇野千代、倉橋由美子らが受賞しているが、61年に中央公論社に引き継がれて「女流文学賞」となった。こちらも佐多稲子、瀬戸内晴美(のち寂聴)、野上弥生子、有吉佐和子、河野多惠子、幸田文、永井路子、杉本苑子、田辺聖子、塩野七生、山田詠美、高樹のぶ子、川上弘美など、多彩な女流作家に贈られてきた。しかし、2001年「婦人公論文芸賞」と改称し、対象を作者の性別に限らず「女性をテーマとした作品」に変更。さらに06年、「中央公論文芸賞」と改称し、ジャンルを問わず第一線で活躍する中堅以上の作家による新たな代表作となるエンターテインメント作品を顕彰することとなった。
[ジャンル]
小説:エンターテインメント作品
[募集形態]
非公募
[結果発表]
例年、8月の発表。
[賞品賞金]
正賞として記念品、副賞として賞金100万円。
[選考委員]
浅田次郎(作家)、鹿島茂(仏文学者)、林真理子(作家)、村山由佳(作家)
[最近の結果]
東山彰良「罪の終わり」(第11回、2016年)、篠田節子「インドクリスタル」、中島京子「長いお別れ」(第10回、2015年)、木内昇「櫛挽道守」(第9回、2014年)、石田衣良「北斗 ある殺人者の回心」(第8回、2013年)、東野圭吾「ナミヤ雑貨店の奇蹟」(第7回、2012年)、井上荒野「そこへ行くな」、乃南アサ「地のはてから(上・下)」(第6回、2011年)、江國香織「真昼なのに昏い部屋」(第5回、2010年)
[主催者HP]
http://www.chuko.co.jp/aword/chukou/
(2016年10月時点)