[主催]
文藝春秋
[第1回授賞年]
1952年
[解説]
文藝春秋が1931年に創刊した文芸誌「オール讀物」の公募新人賞。52年に「オール新人杯」として始まり、第17回(60年下期)より現在の名称になった。直木賞や芥川賞同様、当初年2回の募集で、第1回(52年下期)受賞の南條範夫(1908~2004年)をはじめ、第7回(55年下期)の清水正二郎(胡桃沢耕史〈1925~94年〉の本名)、第8回(56年上期)の寺内大吉(1921~2008年)、第38回(71年上期)の藤沢周平(1927~97年)など、これまで多くの新人を世に送り出してきたが、第64回(84年)からは年1回の募集となった。同じ文藝春秋の「文學界新人賞」が純文学を志向しているのに対し、こちらは大衆文学を対象にしている。受賞作は「オール讀物」に掲載される。もう一つ、同じ「オール讀物」の新人賞に、62年創設の「オール讀物推理小説新人賞」があったが、2007年(第46回)までで中止になり、翌08年よりオール讀物新人賞に統合された。
[ジャンル]
短編小説(エンターテイメント)
[募集形態]
公募:新人の未発表作品(400字詰換算50~100枚)
[結果発表]
例年6月の締め切りで、9月から10月の発表。
[賞品賞金]
賞金50万円と記念品。
[選考委員]
安部龍太郎(作家)、有栖川有栖(作家)、池井戸潤(作家)、乃南アサ(作家)、村山由佳(作家)
[最近の結果]
佐々木愛「ひどい句点」、嶋津輝「姉といもうと」(第96回、2016年)、松田幸緒「中庭に面した席」(第95回、2015年)、 榛野文美「花村凜子の傘」(第94回、2014年)、水浦環「水に立つ人」、平岡陽明「松田さんの181日」(第93回、2013年)、木下昌輝「宇喜多の捨て嫁」(第92回、2012年)、佐藤巖太郎「夢幻の扉」(第91回、2011年)、立花水馬「虫封じマス」(第90回、2010年)
[主催者HP]
https://www.bunshun.co.jp/mag/ooruyomimono/ooruyomimono_prize.htm
(2016年10月時点)