オートは高等な、クチュールは仕立て、縫製の意。高級洋装店、または専属デザイナーによる特定の客への特別仕立ての注文服をさす。パリの場合はオートクチュール組合のメンバーのみをさし、厳密な規定がある。ライフスタイルの変化や、ファッション人口の若年化により、今日では、プレステージを利用してのプレタポルテ(既製服)や、靴やバッグなどの小物、香水、ライセンス事業の売り上げが大きい。1996年頃からは若手デザイナーを起用しての世代交代が進み、ディオール(ジョン・ガリアーノ)、ジバンシィ(アレキサンダー・マックイーン)、グレ(フレデリック・モリナック)、バレンシアガ(ティミ・スター)、ランバン(オシマール・ベルソラート)など老舗ブランドも若返りを図っている。また、97年、ジャンポール・ゴルチエがオートクチュールを発表して話題になっている。