日本のカジュアル市場の中で、最も注目されるブランドがユニクロとギャップ。幅広い顧客を対象にしたカジュアル商品を手頃な価格で提供する二つのブランドは比較されることが多い。全世界規模で店舗展開をするギャップは、アメリカ最大級の製造小売業(SPA)。2000年1年間だけでも700店以上を出店する。「ファーストリテイリング」が展開するユニクロ(正式名称はユニーク・クロージング・ウエアハウス)は、1990年までは山口県を中心とするカジュアル専門店チェーンにすぎなかったが、91年からのSPAへの転換と積極出店で急成長を遂げた。特に98年に東京一号店の原宿店の開店以降、相次ぐ大型店出店や、2900円のジーンズや1900円のフリースジャケットの発売などで注目を集め続けている。99年、ギャップが原宿に出店してからは、一般消費者も「ユニクロ vs. ギャップ」を話題にするようになった。2001年秋、ユニクロはロンドンに海外一号店を出店する計画を発表しており、今後は世界を舞台に競うことになる。