カシミア山羊のうぶ毛のみを使った繊維、または織物やニットのことで、「軽い、手ざわりが良くなめらか、温かい」という、衣料として三拍子そろった優れた要素を持つ。1頭当たりのうぶ毛の量が極めて少ないため、高級素材の代名詞ともされてきたが、最近は「優れた素材だからこそ日常で」という傾向が高まり、デザイン性のあるものや、流行色使い、手軽な価格のものが増加した。クラシックなゴージャス志向の2000年秋冬は、カシミアをはじめ、キャメル(ラクダ)、アルパカ、ビキューナなどのソフトで暖かく弾力性のある高級獣毛が増加。プレシャスウール( precious wool )とも呼ばれ、着心地がよい一つ格上のウールとして、羊毛などと混紡されている。