クワ科の大麻のことで、茎の部分からとった繊維は、耐久性、耐水性があるが、漂白すると弾力に欠けて弱くなるので、あまり衣料用としては使われなくなっていた。衣料用に使う麻素材といえばリネン( linen )が知られているが、こちらはアマ科の亜麻からとった繊維で作られる生地。ヘンプは1999年ごろから衣料品やバッグ、インテリア用の生地として、また、化粧品、シャンプーなどにも使われるようになった。背景には環境への危機感がある。ヘンプはやせた土地でも育ち、肥料もほとんど必要なく、数カ月で採取できるほどに育つので、環境にやさしい植物といえる。