コモやビエラなど世界有数の素材産地と縫製基地を控えてスタートしたミラノ・コレクションの特徴は、オーソドックスなデザインと、それを特別なものに見せる職人芸と素材にある。ジョルジオ・アルマーニ、ジャンニ・ヴェルサーチ、ジャン・フランコ・フェレなど頭文字をとって「3G」とよばれる人気デザイナーが台頭し始めた1970年代中盤から世界的な注目を集め、80年代~90年代には雑貨ブランドのグッチ、プラダが登場し世界的な「ミラノブーム」を巻き起こした。現在はパリと肩を並べる人気ブランドがそろい、「マルニ」や、革の老舗「ボルボネーゼ」「ボッテガ・ヴェネタ」、スーツケースメーカー「サムソナイト」の婦人服進出が話題をよび、ミラノの次世代を予感させる。現在コレクション参加ブランドは120から130程度で、数もパリと肩を並べている。