本日は、わが社の15周年の創立記念日に当たります。人間の年齢でいいますと、まだ青年の入り口にあるような、若い会社ということもできます。
しかし、この15年をかえりみますと、決して平坦な道のりではありませんでした。社の創業当初は10名に満たない人数で出発いたしまして、社屋も今より二つ裏通りにございました。新しくはありましたが、それこそ小さなビルの1室を借りまして、ほそぼそとやっていたわけです。
しかし、1人1人が、この会社でがんばってやるぞ、この会社とともに大きくなってやるぞという、青雲之志(せいうんのこころざし)を抱いた、いわば同志でありました。
だからこそ、先代の社長が急逝され、わが社が重大な危機に直面いたしましたときも、みんなが心を一つにして、乗り越えることができたのです。ちなみに、前社長の、包容力のある温かい人柄が、適材適所(てきざいてきしょ)に配された社員たち全員の心をしっかりと結び合わせてくれていたということがいえるでしょう。
現在、わが社はご承知のとおり、100人を越える所帯に成長いたしました。これもひとえに、みなさんがたのご努力と、ご協力のたまものと、たいへんうれしく思っております。
今の時代は、滅私奉公(めっしほうこう)というような時代ではございません。みなさんはみなさん自身の幸福のため、力いっぱい、もてる能力を発揮していただきたい。結果的には、そのことがわが社のさらなる発展につながっていくものと信じます。
そして、創立当初の和気藹藹(わきあいあい)とした社風を失うことなく、新しい時代に向けて、みなさんとともに歩んでいきたいと思っております。