本日は、当社創立記念日のよき日に当たり、3名のかたがたの、勤続20年の功績をたたえ、お三かたを表彰いたしたいと思います。島崎さん、本田さん、沢井さん、心からのお礼と、お喜びを申し上げます。
思い返してみますと、先代の社長と私とが、わが社を設立いたしましたのが、22年前のことです。草創期はとてもたいへんで青息吐息(あおいきといき)の状態がしばらく続いたのですが、島崎さんたちが入社されたのは、とくにわが社にとっては、危急存亡(ききゅうそんぼう)のときでございました。
ですから、まさに、みなさんのなみなみならぬ努力と、ご協力とのおかげで、わが社は危機を乗り越え、その後もいくたの紆余曲折(うよきょくせつ)を経まして、今日の発展をみていると申しても過言ではございません。亡くなった先代社長も、みなさんへの感謝をことあるごとに口にいたしておりました。
20年と一口に申しますが、現在のように、転職を簡単に考えたり、極端な場合、定職に就くことさえ拒むような社会一般の風潮を考えますと、一つの職場に勤続20年ということが、いかに稀有(けう)なことであるか、たいへんなことであるか、年若い諸君には想像できがたいのではないでしょうか。
また、ご本人のご努力の陰には、ご家族のかたがたの、ご理解とご協力が大きかったことでございましょう。とりわけ奥さまの内助の功によるところが大であることを思い、社としてもこの場をお借りして、奥さまがたに厚い御礼と深い感謝を申し上げたいと思います。
今後とも、健康には十分にご留意をいただき、後輩の指導に当たられ、わが社のますますの発展のため、ご精進くださるよう期待いたしております。
まことに、おめでとうございました。