今日は、おめでたい式にお招きいただきありがとうございます。部長、ならびに奥さま、本日はほんとうにおめでとうございます。
日ごろから、部長からは公私にわたって、厳しく、かつやさしいご教導をいただいているのですが、不肖の部下と申しましょうか、なかなかそのお教えを身に体することができず、申しわけなく思っているしだいです。
仕事のことは申すに及ばず、新婚ほやほやの若輩者に、結婚生活の心がまえのようなものを説いていただいたりもしているのですが、お言葉の一つ一つに誠意が感じられ、かねがねありがたいことだと、ワイフとも話し合っております。
そして、このような部長をご主人となされている奥さまはお幸せだわねと、ワイフも申し、私は私で、機会あれば一度お目にかかりたいものだと願っていたところでした。
こうして、お嬢さまやご子息に囲まれて、にこやかな笑顔を満面にたたえていらっしゃる部長と奥さまをまのあたりにしまして、はじめて職場においてのあの余裕綽綽(よゆうしゃくしゃく)たるお仕事ぶりが納得されました。
そして、奥さまのお力添えがしみじみとしのばれ、許されればワイフに、一度ご家庭を見せてやりたいと思ったしだいです。
申すまでもございませんが、部長のこれからのお仕事のご計画は、いよいよ本格的な大がかりなものになっていくようでございます。私も微力でございますが、一身をなげうって新プロジェクトの一員に参加させていただきます。
奥さまも部長も、心身ともに十分ご留意の上、末長くご健康でいらっしゃいますように。
そして、われわれ人生の後輩に、結婚生活の範をお示しくださいますようお願い申し上げます。
本日はおめでとうございます。