則夫くん、卒業おめでとう。ついこの間、幼稚園に通っていたと思っていたきみが、いつのまにか成長して、もう大学を卒業するとは、いかに光陰矢のごとしとはいえ、時のたつ早さに驚かされてしまうね。叔父さんたちが年を取るのも無理からぬ話だ。
千恵ちゃんも昨年結婚したし、お父さん、お母さんには、おめでた続きで、これからの人生はばら色では、ちょっと若過ぎるかもしれないが、ともかく明るいことはまちがいないでしょう。
とくにお母さんは、ほんの1、2年の間だったけれど、お父さんが不慮の交通事故で足を痛め、短期休職をした時期は、学校通いの千恵ちゃんときみの2人の面倒をみながらのスーパーマーケットのアルバイト、外から見ていても、決して楽でなかったようだ。
その千恵ちゃんのおめでたに続いてのきみの卒業、肩の荷が下りる思いだと思う。すでに、就職先もきみの志望どおりの会社に決まっているそうだから、なんの心配もないわけだ。一気に肩から荷が下りて、その反動がありはしないかと、心配をしたくなるくらいだ。
きみの明るい性格をよく知っている叔父さんとしては、来月からの新しい職場でも、その才能を十二分に発揮できるものと信じている。きみの人生はまさに前途洋洋(ぜんとようよう)だと思う。これからもなによりお父さん、お母さんへの孝養を忘れずにがんばってほしい。
卒業、おめでとう。