「一日これを暴(さら)して十日これを寒(かん)す」と読み下すこともあり、1日、日にさらして暖めて10日冷やすということ。せっかく日光に当てても、それ以上の時間を日陰に置いたのでは、確かな成育を望むことはできないという意味で、少々努力をしてみても、怠惰であることが多いと、なんの役にも立たないことの戒め。「いちぼうじっかん」とも読み、「一暴」は「一曝」とも書く。
『孟子(もうし)―告子上』に、「雖レ有二天下易レ生之物一也。一日暴レ之、十日寒レ之、未レ有二能生者一也」と記されているところから。
〔例〕仕事や学問について努力を継続することを奨励したり、怠けることが多いと効果が上がらないと注意したりする場合に使うことが多い。「せっかく改善案を提案しても、一暴十寒ではなんにもなりません。日々これ実行あるのみです」などと使ったりする。