たった1粒の種からでも万倍もの収穫が得られるということのたとえ。少しのものからでも、とても大きな利益が得られるということ。転じて、わずかなものも粗末にすべきではなく、大切にしなければいけないということを戒めるのにもいう。
『報恩経(ほうおんきょう)―四』に、「世間求レ利、莫レ先二耕レ田者一、種レ一万倍」とあるところから。
〔例〕社員への訓示などで、「このたび使用ずみの文書用紙を再利用して使うことに決めたのは、一粒万倍、みなさんにものを大切にする心を養ってもらい、ひいてはわが社の発展にその心を生かしてもらいたいからです」というように使う。