いっぺんに投げ捨てるように大金を使うという意味から、豪快なふるまいなどをいう。「擲」は、投げ出す、投げ捨てるという意味。
『呉象之(ごしようし)―少年行』に、「一擲千金渾是胆、家無二四壁一、不レ知レ貧」とある。
〔例〕気前のいいようすなどを表すのに使い、「この事業を成功させるため、一擲千金、わたしのもてる力を惜しみなく注ぎ込むつもりです」などという。
〔類〕一擲百万(いってきひゃくまん)
――「一擲百万」は、1度に100万の大金を投げ捨てることで、『南史(なんし)―宋武帝紀』に、「劉毅、家無二担石之儲一、樗蒲一擲百万何無レ忌」とあるところから。