雲や霧があとかたもなく消えてしまうように、物事があっさりとなくなってしまうことをいう。「雲散」は、雲が風に吹きとばされて消えてしまうこと。「霧消」は、霧が風や日光に当たって晴れること。
〔例〕「市場調査の結果を聞いて、この商品の販売についての不安が雲散霧消しました」とか、「弁護士に相談し、相続の悩みも雲散霧消しました」などと使ったりする。
〔類〕雲消霧散(うんしょうむさん)/煙散霧消(えんさんむしょう)/雲散鳥没(うんさんちょうぼつ)
――「煙散」は「烟散」とも書き、煙のように消えてしまうこと。「雲散鳥没」は、北宋の文人である蘇軾(そしょく)の文章に、「習気宿業、未レ能二尽去一、謂二亦皆随レ手雲散鳥没一矣」とあるところから。