「苛政は虎(とら)よりも猛(たけ)し」と読み下す。「苛政」は、残酷で厳しい政治の意味。悪い政治が国民に及ぼす害は、虎による害よりもはなはだしいという意味をたとえていう言葉。
『礼記(らいき)―檀弓・下』に、「孔子過二泰山側一。有下婦人哭二於墓一者上而哀。(略)曰、然。昔者吾舅死二於虎一、吾夫又死焉。今吾子又死焉。夫子曰、何為不レ去也。曰、無二苛政一、夫子曰、小子識レ之。苛政猛二於虎一也」とある。
〔例〕「生命の危険を冒してまで、亡命者がやってくるのは、あの国の政治が悪いからである。苛政猛虎(苛政は虎よりも猛し)とはよくいったものだ」などと使う。