骨を取り換え、子が宿る胎を奪(うば)いとるという意味から、先人の詩文の発想や形式を利用しながら、自分独自の作品につくり直すこと。現在では、他人のつくったものをちょっとだけ変えて、あたかも自分のものに見せるという意味で使うことが多い。
〔例〕「換骨奪胎して自分の作品をりっぱに見せるよりも、へたでもいいから自分の気持ちをすなおに表現することだ」とか、「今日の芝居は、脚本家が創作したようなことをいっていたが、あれは換骨奪胎だよ。一般の人々にはほとんど知られていない某作家の小説が下敷きになっている」などのように使う。
〔類〕奪胎換骨(だったいかんこつ)