亀の甲羅に毛が生えることと、兎(うさぎ)に角があるという意味から、存在しないもののたとえ。実在するはずのないことのたとえ。「亀毛」だけでも同じ意味で使う。
『首楞厳経(しゅりょうごんぎょう)―一』に、「無則同二於亀毛兎角一」とある。
〔例〕「湖に怪獣のようなものがあらわれたなどというが、あんなものは観光客集めのための亀毛兎角のつくり話だと思うよ」とか、「月に人間が行ってくるなんて、昔の人が聞いたら、亀毛兎角の夢物語と一笑に付せられたことだろう」などと使ったりする。
〔類〕兎角亀毛(とかくきもう)