足が遅い牛と、1000里を1日で走る駿馬とを同じかいばおけで飼うという意味。転じて、すぐれた人物も、劣った人間も、同一の扱いにすることをたとえていう。また、人間を牛馬なみに扱うことをいう。「」は、かいばおけの意味。
『鄒陽―獄中上書自明』に、「使下不羈之士与二牛驥一同上レ」とある。
〔例〕「ぼくのような働き手と、きみみたいな人間とが同じ給料をもらっているのでは、この会社は牛驥同だといわれてもしようがないね」とか、「おいおい、まだこれ以上、ぼくをこき使おうというのかい、このくらいで勘弁してほしいな。牛驥同もいいところだ」というように、ちょっとひねって、愚痴や不平不満をいったり、批判したりするときなどにも使う。
〔類〕牛驥一(ぎゅうきいっそう)