徳の高いりっぱな人は、自分が誤っているとわかると、すぐさまきっぱりと改めるということ。現在では、約束を破り節操がないことをもいう。「豹変」は、豹(ひよう)の毛皮のしま模様があでやかで、地の色と斑(もん)の色とがよく目立つが、そのしま模様のようにがらりとはっきり変わるということ。「君子は豹変す」と読み下す。
『易経(えききょう)―革卦』に、「大人虎変、君子豹変、小人革レ面、征凶、居レ貞吉」とある。
〔例〕変わり身が早いということで、「昨日は社長派のような意見を吐いていたが、今日の話ではまるで専務の肩をもっているように思える。きみの君子豹変ぶりにはいささかあきれる」と使ったり、「都合が悪いとわかると、すぐに態度を変える部長の君子豹変ぶりにはあきれるよ」などのように使ったりする。