鶏の口と、牛の尻という意味から、大きな集団の1構成員になるよりも、小さな集団で指導的な立場に立ったほうがよいということ。「鶏口となるも牛後となるなかれ」を略したもの。
『史記(しき)―蘇秦伝』に、「臣聞、鄙諺曰、寧為二鶏口一、勿レ為二牛後一」とあるところから。
〔例〕卒業を祝うスピーチなどで、「一流企業に入るだけがきみたちの選ぶ道ではないと思います。小企業に入社しても、自分の本領が存分に発揮できることがあります。鶏口牛後(鶏口となるも牛後となるなかれ)のことわざにもあるとおり、たとえ小企業であっても自分の力量がふるえてこそ、社会人として、また、サラリーマンとして満足して生きていくことができるのではないでしょうか」というように使う。