天地に満ちている、大きくて強い正大の気。公明正大でまったく恥じることのない精神。転じて、なにごとにも屈しない道徳的な勇気。また、わずらわしいことから逃れて、のんびりとした心持ちになることもさしていう。「浩然」は、水がゆったりと流れるようす。「浩然之気を養う」という言い方が使われることがある。
『孟子(もうし)―公孫丑・上』に、「我善養二吾浩然之気一」とあるところから。
〔例〕定年退職のあいさつなどで、「しばらくの間は田舎にこもりまして、浩然之気を養ってみたいと思っております」というように使う。また、「スキューバダイビングの最大の魅力は浩然之気が養えることです」などのように使う。