仏教の深遠な教えは、言葉では説明が不可能であるということから、言葉で説明する道が断たれているという意味。現在では、言葉では説明ができないほどに悪かったりすごかったりすることや、もってのほかであると非難するときなどにいう。「言語同断」と書くのは誤用。
『法華玄義(ほっけげんぎ)―二・下』に、「不可説亦不可説是妙。是妙亦妙言語道断故」とあり、また『華手経―六』に、「言語道断、心行処滅」とある。
〔例〕「この間、金を貸したばかりなのに、また、金の無心にやってくるとは、言語道断としかいいようがない」と使ったり、「幼女を誘拐して殺すなんて言語道断だ。断じて許せない」などと使ったりする。