「豺狼」は、山犬と狼(おおかみ)のこと。山犬や狼のように冷酷で貪欲な人間が、政治の中枢にいて権力をふるっているさまをいう。「豺狼路に当たれりいずくんぞ孤狸を問わん」(山犬や狼のような人間が政治の中枢で権力を握っているのに、どうして小悪人の罪を問うことができようか)からきた言葉。
『後漢書(ごかんじょ)―張綱伝』に、「而綱独埋二車輪於洛陽都亭一曰、豺狼当レ路。安問二狐狸一」とある。
〔例〕「いまや町当局は文字どおり、豺狼当路を地で行くありさまだ。なんとしてもわれわれの手で、町長のリコールを成功させたいものだ」などと使う。