才能や働きがないのに高い地位を得ていること。またはそのような人。「尸」は、祭のときに神の代わりとなる形代(かたしろ)のこと。「尸位」は、その位を占めているだけで、責任を果たさないこと。「素餐」は、むなしく食うという意味。「しいそざん」とも読む。
『漢書(かんじょ)―朱雲伝』に、「雲曰、今朝廷大臣、上不レ能レ匡レ主、下亡二以益一レ民、皆尸位素餐」とある。
〔例〕就任のあいさつなどで、「このたび部長職を拝命し、責務の重大さを痛感しております。今後、尸位素餐の汚名を受けることのないようがんばる覚悟でおりますので、よろしくご指導くださいますようお願い申し上げます」というように使う。