仏教の言葉で、「四苦」は、生苦、老苦、病苦、死苦をいう。「八苦」は、それにさらに、愛別離苦(あいべつりく)、怨憎会苦(おんぞうえく)、求不得苦(ぐふとくく)、五蘊盛苦(ごうんじょうく)という四つの苦を合わせたもの。転じて、尋常でない苦しみとか、あれやこれやと苦しんだり、苦労したりすることをいう。
〔例〕「借金を返済するのに四苦八苦している」といったり、「山田はあれだけ遊んでいて、よくよい成績がとれるなと思ってたけれど、あいつは人が見ていないところでは、四苦八苦しながら勉強していたんだ」とか、「きみたちは、管理職は楽でいいと思っているかもしれないけれど、これでも、眼に見えない四苦八苦の苦労を年がら年中、抱え込んでいるんだよ」などと使ったりする。