鼠(ねずみ)が穴から首を出し、左右を見回すという意味から、どちらにしようか迷って決心がつきかねているさま。また、疑いの気持ちが強いことから態度を決めかねて、状況を傍観するだけにとどめているさまをいう。どっちつかずで日和見であること。「首鼠両端を持す」という形で使われることがよくある。
『史記(しき)―魏其・武安侯伝』に、「与二長孺一共一老禿翁、何為二首鼠両端一」とある。
〔例〕「金田部長には目をかけられている、市川部長は大学の先輩、どちらについたらいいのか、きみの迷う気持ちもわからなくはないが、いつまでも首鼠両端を持しているわけにもいくまい」などのように使ったりする。