春風が穏やかに吹いてのどかなさま。転じて、なにごともなくのんびりとしているさま。また、人柄が温厚で穏やかなことをたとえていう。「駘蕩」は、のどかで、うららかなさま。
〔例〕「おしゅうとめさんは、やさしくて、ほんとうにいい方のようね。1度も怒られたことなんかないでしょう、うらやましいわ。ときどき、外でお話しするけれど、いつも春風駘蕩としていらっしゃるのですもの」といったり、人を紹介する場合などに、「彼は、われわれ大学のゼミナールでは、成績抜群な秀才であります。だからといって、秀才にありがちな青くさい嫌みなどまったくない円満そのものの人物です。体格もがっちりとしていて、まさに春風駘蕩たる人物といってよろしいかと思います」と使ったりする。