現在、勢いがあって栄えている者でも、いつかは必ず滅びるときが来るという意味。この世は無常であるということ。「しょうじゃひっすい」「しょうしゃひっすい」とも読む。
『仁王経(にんのうぎょう)―下』に、「盛者必衰、実者必虚」とあり、また、『平家物語(へいけものがたり)―一』にある「娑羅双樹の花の色、盛者必衰のことはりをあらはす」というのはよく知られる。
〔例〕「かつて、この地は炭鉱の街として全国でも1、2位を争うほどのにぎわいを見せていたものですが、石炭が他のエネルギーにかわってしまってからは、ほとんど昔のおもかげはありません。盛者必衰の思いがひしひしと胸に迫ってきてなりません」というように、感慨をこめていう場合などに使う。
〔類〕盛者必滅(じょうしゃひつめつ)/生者必滅(しょうじゃひつめつ)