清らかな風と明るく美しい月。秋の夜の清新なさま。転じて、自然の趣を賞でるさまや風雅な遊びなどをたとえたもの。
『蘇軾(そしょく)―前赤壁賦』に、「惟江上之清風、与二山間之明月一、耳得レ之而為レ声、目遇レ之而成レ色、取レ之無レ禁、用レ之不レ竭、是造物者之無尽蔵也」とある。
〔例〕「こうして清風明月の野天風呂につかって酒を飲むのはいいねえ。上を見れば十五夜お月さん、前を見れば清流のせせらぎ」というように使う。
〔類〕清風朗月(せいふうろうげつ)
――『李白(りはく)―襄陽歌』に、「清風朗月不レ用二一銭買一、玉山自例非二人推一」とある。