「積毀骨(ほね)を消(け)す」と読み下し、「積毀骨を鎖(しょう)す」ともいう。「毀」は、そしりの意味。積もり積もったそしりの言葉はかたい骨も溶かしてしまうことがあるという意味で、多くの人のそしる言葉の恐ろしさをたとえていう。
『風俗通(ふうぞくつう)―正失』に、「孟軻云、堯舜不レ勝二其美一、桀紂不レ勝二其悪一、伝言失レ指、図景失レ形、衆口鑠レ金、積毀消レ骨、久矣、其患レ之也」とある。
〔例〕「他人の陰口をいちいち気にしていたら、なにもできないという考えもあるが、積毀消骨(積毀骨を消す)という言葉もある。他人のそしりを受けるような行為はつつしんだほうがいいぞ」などと使う。