元の形がなくなった文書の切れ端や書物の一部。また、ちょっとした書き物をたとえていう。「断簡」は、切れ切れの文書。書物の一部分のみが残っているもの。「零墨」は、墨跡のわずかに残った書き物の切れ端のこと。
〔例〕「彼女は自分の好きな作家の書いたものならば、断簡零墨に至るまで、すべて求めて手もとに置いている」などのように使う。
〔類〕片簡零墨(へんかんれいぼく)/断篇零墨(だんぺんれいぼく)/断篇零楮(だんぺんれいちょ)
――「断篇」は、「断簡」と同じ意味で、切れ切れの文書のこと。「零楮」は、紙の切れ端をいう。