目前のことにとらわれて、結果が同じであることに気づかないこと。目先の利害にとらわれて、本質を理解できないこと。ペテンを使って人をだますこと。転じて、生活、暮らしの意味に使うこともある。飼っていた猿に、とちの実を朝に3個、夜に4個やったところ少ないと不平をいうので、朝に4個、夜に3個やることにしたら喜んだという故事から。
『列子(れっし)―黄帝』に記述がある。
〔例〕「聞いたかい。今年から昇給した分だけ、ボーナスが少なくなるそうだ。まったく、会社のやり方は朝三暮四なんだから」とか、「夏に月給が引き上げられて、みんな喜んでいたら、期末手当は大幅に減らされた。まったく朝三暮四もいいところだ」などと使ったりする。