「天網恢恢疎(そ)にして漏(も)らさず」を略したもの。天によって張りめぐらされた網は、一見あらく大ざっぱに見えるが、悪人を逃すようなことはせず、必ず捕えるという意味で、悪事を働いた者には必ず天罰が下るものであることをいう。
『老子(ろうし)―七十三章』に、「天網恢恢、疎而不レ失」とあり、『魏書(ぎしょ)―景穆十二王伝・任城王』にも記述がある。
〔例〕「川村くんは細君に女のことがばれてしまったのだそうだ。慎重にやったつもりだろうが、天網恢恢疎にして漏らさず、悪事は必ずばれるものさ」などのように使ったりする。