春に咲く花もやがて散り、青々としげる木の葉も秋の訪れとともに散り落ちるという意味から、人生や世の中のはかなさをたとえていう。世は無常であるということ。
『康頼宝物集―上』に、「飛花落葉を観じて生死無常をば覚り侍りけれ」とある。
〔例〕「飛花落葉の世、人間はだれも死ぬ運命にある」とか、「飛花落葉を見て、人間はこの世のはかなさを知る」などといったり、また、告別の辞として、「いつもお元気でわれわれ後輩をはげましてくれた小川さんが、急に亡くなられたとお聞きして、しみじみと飛花落葉の感をおぼえました」などと使ったりする。