文明的なものと素朴なものとが、釣り合いがとれていて調和していること。また、外見に現れた美しさと中身の質とが、うまく調和していること。外見もりっぱで内容も充実していて、うまく釣り合いがとれているさまをいう。「質」は、中身のこと。「彬彬」は、外見と中身が調和していること。
『論語(ろんご)―雍也』に、「子曰、質勝レ文則野。文勝レ質則史。文質彬彬、然後君子」とある。
〔例〕「今のように腐敗堕落した政界には、文質彬彬の政治家はあまりいません」と使ったり、「このおわんは、形もいいですが、手にとると、なにかぬくもりのようなものが肌に伝わってきます。最高級の名木を超一流の職人が仕上げたという、まさに文質彬彬の品ですね」などと使ったりする。