孟子(もうし)の母親が、わが子のために、子供の教育に適した環境を選び、3度住居を移したという『古列女伝(これつじょでん)―母儀・鄒孟軻母』にある故事から、転じて、子供を教育するには環境を選ぶことが大切だという戒め。子供は環境に支配されやすいから、子供の教育のためには環境をよくしなければならないということ。「もうぼのさんせん」とも読み、「孟母三遷の教え」を略したもの。
〔例〕「こんな東京では、のびのびした人間が育ちません。孟母三遷の教えに従って山村留学をさせましょうよ」などと使う。
〔類〕孟母三居(もうぼさんきょ)
――「もうぼのさんきょ」とも読む。