中国の貴州の西境にいた部族の「夜郎」が、漢の巨大で広大であることを知らずに、自分たちがもっとも勢力があると自慢して、おごり高ぶっていたということから、愚かな者が自分の力量をわきまえずに、得意になっていばっていることをたとえていう。「自大」は、尊大な態度の意味。「野郎自大」と書くのは誤用。
『史記(しき)―西南夷伝』にある記述から。
〔例〕「おれは東大出だと夜郎自大にいばっている人間ほど、だめな人間はない」とか、「地方は流行遅れだという夜郎自大の東京人が多いが、東京ほど空虚で冷たいところはないよ」などのように使う。