釈迦(しゃか)が生まれたとき、片手で天を、もう一方の手で地をさし、「天上天下唯我独尊」といったということから、転じて、この世で自分ほどえらい者はなく、自分はたいへんすぐれた人物であるとうぬぼれ、ひとりよがりでいる態度をたとえていう。また、自分一人の力を頼みにして他をかえりみないさまをいう。
『瑞応本起経(ずいおうほんききょう)―上』に、「到二四月八日夜明星出時一、化従二右脇一生堕レ地、即行七歩、挙二右手一、住而言、天上天下、唯我独尊、三界皆苦、何可レ楽者」とある。
〔例〕「台湾にゴルフに行くことにしたのですって、家族のことも考えないで、あなたって、いつも唯我独尊、自分のことしか考えないのだから」などと使う。