丘陵が谷に変わり、谷が丘陵に変わるという意味で、世の中の移り変わりの激しいことをたとえていう。
『詩経(しきょう)―小雅・十月之交』に、「高岸為レ谷、深谷為レ陵」とあるところによる語。また、『蹈海集(とうかいしゅう)―志賀藩都擬忠度作』に、「芳樹不レ知陵谷変、花開猶入二昔時看一」と記されている。
〔例〕「渋谷は陵谷之変のように、街の姿を一変させました」とか、「ついこの間まで倉庫街だったところが「プレースポット」となり、川端といっていたのが、「ウオーターフロント」というようになりました。陵谷之変とはこのことをいうのでしょう」などと使ったりする。