利用者が増えれば増えるほど、その財やサービスから各利用者が得られる便益が増えるようなタイプの正の外部性(externality)を、ネットワーク外部性またはネットワーク効果(network effect)と呼ぶ。また、ネットワーク外部性を生じさせる財・サービスをネットワーク財(network good)と言う。たとえば、携帯電話やSNSサービスは、自分以外の加入者が増加すればするほど自分にとっての利便性が向上するため、典型的なネットワーク財である。他にも、クレジットカードは利用者が増えるにつれて加盟店が増え、結果的に個々の利用者にとっての便益が増大する。前者のように、利用者の増加から直接外部性が発生する場合を直接的ネットワーク外部性(direct network externality)と言い、後者のように、利用者の増加自体は外部性をもたらさないものの、他の要因に影響を与えることによって間接的に外部性を生み出す場合には、間接的ネットワーク外部性(indirect network externality)と呼ぶ。