経済活動水準は大きく低下していないものの、変化のスピードが減速している状態。ただし、厳密な判断基準があるわけではなく、経済活動の水準が適正でないと判断されれば、「停滞」とする見方も出てくる。景気局面の判断で見解が分かれるのは、景気判断には、(1)各景気指標の変化の方向に着目し、それが上昇しているか下降しているかによって拡張期と後退期に分ける基準と、(2)経済活動水準が平均より上か下かで、好況期と不況期に分ける基準が混在しているためである。この二つの基準を併用すると種々のバリエーションができ、「踊り場」「底ばい」「停滞」など様々な見方がでてくる。拡張・後退基準は、実際の景気指標の変化方向で簡単に判定可能であり、内閣府による公式の景気基準日付(景気の転換点となった月を示す)の決定に際してや、複数の経済指標についてこの基準を用いた複合指標である景気動向指数で利用されている。