国あるいは各制度部門の所有する実物資産、および金融資産(株式を含む)から負債を差し引いた正味資産。各制度部門とは、一般政府、非金融法人企業、金融機関、家計(個人企業を含む)、対家計民間非営利団体の5部門を指す。実物資産と対外純資産の合計に等しい。2006年末の国富(正味資産)は、前年末比2.9%増の2716兆円と9年ぶりに増加に転じた。建物・設備や対外純資産の増加に加えて、土地の資産額も16年ぶりに増加に転じたことが大きい。国富のピークはバブル期の1990年末の3533兆円で、それに比べると4分の3程度の水準であるが、9年ぶりの増加で資産デフレも下げ止まったとみられる。