財政投融資資金などを財源とし、政府の策定する経済・金融政策に基づいて運営される金融機関。各機関の持つ具体的な機能を明らかにしながら、2008年度には、日本政策投資銀行、商工組合中央金庫が民営化(15年以降の完全民営化を予定)され、公営企業金融公庫は廃止されて地方公営企業等金融機構となり、保有資産が地方に移管された。さらに、国際協力銀行(JBIC)を「国際金融部門」と「円借款部門」に解体し、その「国際金融部門」を加えて、国民生活金融公庫、中小企業金融公庫、農林漁業金融公庫を新たな政府系金融機関の日本政策金融公庫に統合する(12年以降には沖縄振興開発金融公庫が合流)。JBICの「円借款部門」は、国際協力機構(JICA)と統合して、新たなODA実施機関として再生。日本政策金融公庫の貸出残高は30兆円に上り、公的メガバンクの誕生となった。しかし、業務内容の多様性から、業務の独立性が維持されれば、統合による合理化が進まない懸念もある。