国債発行を除いた歳入から、国債の元利払い費を除いた歳出を引いた収支。債務残高の影響を考えず、単年度の収支だけを考慮する。政府の「構造改革と経済財政の中期展望(改革と展望)」(2005年度改定)によれば、デフレ脱却や構造改革により、11年度には名目経済成長率が3.2%まで上昇し、3.9%まで上昇すると予想される長期金利の下でも、基礎的財政収支の対GDP比率は黒字化すると試算。国の政策経費である一般歳出を13兆~20兆円減らせば、増税なしでも黒字化するとした。しかし、アメリカのサブプライムローン問題に端を発する世界的な景気減速への対応として財政出動が求められる事態となり、09年1月に了承された「経済財政の中長期方針と十年展望」では、11年度までの黒字化を「困難になりつつある」とし、消費税の税率上げを前提に、黒字化達成を早くとも14年度と試算した。